
① チラシに手応えを感じていますか?
「チラシを配っているのに、なかなか反響が出ない」「そもそもチラシに効果があるのか疑問になってきた」——リフォーム会社・工務店の経営者からよくこんな声を聞きます。
結論から言えば、リフォームの営業においてチラシはまだまだ有効な手段です。ただし、効果が出るかどうかは「反響率」だけで判断してはいけません。今回は、正しいチラシの考え方と、営業成果につなげるポイントを整理します。
② 「反響率」だけで判断すると見誤る
チラシの効果を語るとき、反響率という指標がよく使われます。たとえば、新聞折込で3万枚のチラシを配布してイベントに10組が来場したとします。
反響率は1/3,000。リフォームのチラシとしては、これは高い方の数字です。
しかしここで立ち止まって考えてみてください。来場した10組のうち、イベント特典のプレゼントを目当てにしていた人が多く、本気でリフォームを検討していた見込み客が3組だけだったとしたら、どうでしょうか。
この場合、見込み客ベースの反響率は1/10,000になります。数字だけ見ると極めて低く感じますが、これが「失敗」かどうかは別の話です。
③ 売上・利益を基準に考える
では、見込み客3組の相談内容の合計が1,000万円の売上見込みで、成約後の利益が300万円になったとします。チラシの配布費用は50万円でした。
- 配布コスト:50万円
- 売上見込み:1,000万円
- 利益:300万円
50万円の投資で300万円の利益が生まれたなら、これは十分な成功です。反響率が1/10,000であっても、費用対効果の観点では優れた結果と言えます。
チラシの効果は「何件反応があったか」ではなく、「いくらの利益につながったか」で測るべきです。この視点を持つだけで、チラシ戦略の見方が大きく変わります。
④ 工務店・リフォーム会社のチラシが失敗する3つの原因
多くの会社がチラシで成果を出せない背景には、共通した原因があります。
● 原因1:目的が曖昧なまま配布している
「とりあえずチラシを配る」という状態では、内容もターゲットも散漫になります。チラシは目的によって設計がまったく変わります。
- 新規顧客を獲得したい → エリアを絞った施工事例型チラシ
- イベントへの来場を増やしたい → 特典・限定感を訴求するイベント告知チラシ
- 大型案件の相談を集めたい → 信頼・実績を前面に出したブランディング型チラシ
目的が決まれば、デザイン・コピー・配布エリアのすべてが最適化できます。
● 原因2:ターゲットとエリアが広すぎる
無差別に広いエリアへ配布するチラシは、一人ひとりへの訴求力が弱くなります。一方で、特定のエリアや建物に絞って繰り返し配布する「ターゲット特化型チラシ」は、認知の積み上げとともに反響率が上がっていきます。
たとえばマンションに特化し、そのマンションで実際に施工した事例を掲載したチラシは「自分ごと」として読まれやすくなります。
● 原因3:1回配布して結果を判断している
チラシの効果は継続によって積み上がります。1回の配布でやめてしまうのは、もっともったいない失敗パターンです。同じエリアに繰り返し届けることで「この地域のリフォームといえばこの会社」という認知が生まれます。
⑤ 営業成果につながるチラシの3つのポイント
● ポイント1:施工事例とビフォー・アフターを載せる
リフォームはイメージが湧きにくい商材です。「こんな工事ができるんだ」と具体的に伝えられる施工事例の写真、特にビフォー・アフターは見込み客の関心を引く最も有効なコンテンツです。
● ポイント2:お客様の声・地域の実績を入れる
「この会社に頼んで良かった」という声は、広告コピーより何倍も信頼されます。地域名を入れた施工実績や顧客の声は、「近くで実績のある会社」という安心感につながります。
● ポイント3:次のアクションを明確にする
チラシを見た後、見込み客に何をしてほしいかを明確にします。「まずは資料請求」「ホームページで事例を見る」「QRコードから問い合わせ」——行動の入口を一つに絞ることで、反響率が上がります。
⑥ チラシとホームページを連動させる
チラシの効果をさらに高めるには、ホームページとの連動が重要です。
チラシを受け取った見込み客はその後、まず会社名やサービスをスマートフォンで検索します。そこでホームページが充実していれば信頼感が増し、問い合わせにつながります。逆に、ホームページが古かったり施工事例が少なかったりすると、せっかくチラシで興味を持ってもらったのに機会を逃してしまいます。
チラシは「最初の接点」、ホームページは「信頼を確認する場所」——この役割分担を意識することで、営業の流れ全体が機能し始めます。
📋 まとめ
- リフォームのチラシで反響率1/3,000は高い方。しかし見込み客ベースでは1/10,000になることも
- チラシの効果は「反響率」の数字だけで判断するのではなく、「売上・利益」の観点も合わせて考える
- 目的・ターゲット・エリアを明確にしないチラシは成果が出にくい
- 特定エリアへの継続配布が「認知の積み上げ」をつくる——1回の配布で判断しないことが重要
- チラシとホームページを連動させることで営業の流れ全体が機能する

この記事を書いた人
平原充明|株式会社エフツー 代表取締役
2010年創業。広島県を拠点にリフォーム会社・工務店専門のマーケティング支援を行う。リフォーム雑誌「HIROSHIMA REFORM」の発行、ポータルサイト・YouTube・インスタグラムの運営、自社イベント「ひろしまリフォームフェス」の開催など、自らメディアを運営しながらクライアントの集客・受注支援を行っている。年間300件以上の相談実績。