教えることと育てることは違うようです。

2022.04.18

クライアントの会社様を訪問する際に、最近では若手の離職についてお話を伺うことが多く、どの会社様も共通課題として認識されていることを痛感します。

給料、労働環境など課題はたくさんありますが、結局はコミュニケーションという壁にぶつかります。若者と先輩との間でしっかりとコミュニケーションを取れていないという課題です。

多くの会社で、先輩は若者を教育する立場となります。そこで先輩は若者に対して、自分なりに教えようとします。事細かく教える人もいれば、ポイントだけを教える人もいます。どちらが良いという訳ではありませんが、教えるけれども、育てるという意識を先輩が持っているかは重要です。

育てるには、教えたことを理解させるための実践する場も必要です。また、失敗の経験も必要です。教育という言葉は、「教える」と「育てる」とで構成されています。しかし、教えることばかりに意識が行きがちではないでしょうか?

「即戦力として活躍してもらいたい」

多くの会社で経営者や上司の方が思うことです。しかし、まずはしっかりと「教育」することが大切です。

新建ハウジング2022年4月10日号に、ひだまりホームという屋号で、岐阜で事業を行っている株式会社鷲見製材の石橋社長が社員教育の持論を掲載されていました。興味深い内容だったので、シェアしたいと思います。

社員教育で大切にしている4つのこと。
1. 考え方=価値感を揃える
2. 人間を知る
3. 可能性を信じ続ける
4. 覚悟

1について
価値観はみんな違って当たり前だ。しかし、そろえる力は必要だ。理解して歩み寄ることが組織には必要だ。

2について
個性を認め合うこと。人は理屈では動かない。心に訴えかける努力が大切で、感情が動いた時に大きな力が出る。

3について
人間の可能性は無限大だ。人は変わることが出来る。しかし、その速度やタイミングは人によって違う。期待を裏切られることもある。それでも最後まで信じること。

4について
人づくりには時間と手間、お金がかかる。とても非効率だ。経営者は、それを惜しみ即戦力化に走る。実力も人間性も伴っていないと結果は出ない。むしろマイナスだ。経営者はこれに苦しみ、悩む。トップは「社員を絶対に一人前にするんだ」という覚悟がないと本質的な育成に取り組むことが出来ない。

新聞記事は下記よりご覧いただけます。
https://gyazo.com/e215e611d882b9acc4a6110e38cab8b8

なお、明日オンラインで新建ハウジング主催の工務店カンファレンスで、石橋社長が話をされるそうです。見逃し配信もあるそうなので、ご興味のある方は明日13時までにお申し込み下さい。
https://www.s-housing.jp/archives/270321

 

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