
① 「インスタを増やす」の中に、まったく違うものが混在している
「インスタを増やしたら問い合わせが増える」という話を、最近よく耳にするようになりました。リフォーム会社の間でも、インスタグラムに取り組むところが増えています。
ただ、「インスタを増やす」という言葉の中に、まったく性質の異なるものが混在しているケースがあります。投稿のことを指しているのか、リール動画のことを指しているのか、それとも広告のことを指しているのか。

この3つは、仕組みも目的も違います。この違いを整理した上で、何のためにインスタグラムを使うのかを考えることが、取り組む前に必要なことだと思います。
② フィード投稿——既存フォロワーとの関係を維持する手段
最初に「フィード投稿」、いわゆる通常の投稿についてです。
フィード投稿が主に届くのは、すでに自社アカウントをフォローしている人です。施工事例・スタッフ紹介・お知らせといったコンテンツを、既存のフォロワーに向けて発信する場としては機能します。
ただ、フォロワー以外の新しい人に届きにくいという構造があります。「投稿を増やしたのに問い合わせが増えない」という声をよく聞きますが、まだフォロワーが少ない状態であれば、それはある意味で当然のことかもしれません。
投稿は「すでに関心を持ってくれている人との関係を維持する」ための手段として捉えるのがよいと思います。
③ リール動画——まだ知らない人に届く、最も可能性のある手段
次に、リール動画です。
リールはフォロワー以外にも届くアルゴリズムで設計されています。「おすすめ」として表示されることで、まだ自社のことを知らない人に届く可能性があります。この点が、通常の投稿と大きく異なります。
また、動画という形式の特性として、会社の雰囲気・スタッフの人柄・仕事へのスタンスが伝わりやすいという面があります。リフォームは「どこに頼むか」という信頼が購買の決め手になりやすいので、会社の人間的な側面が見えることは意味があります。
問い合わせの増加を狙うのであれば、3つの手段の中でリール動画が最も可能性のある手段だと思います。
ただし、動画の撮影・編集には手間とコストがかかります。「継続できるか」という現実的な問いを先に持っておくことが大切です。1本つくって終わりでは効果は出にくく、継続できる体制や頻度をどう設計するかが、取り組む前に考えておくべきことです。
④ 広告——目的とゴールが明確なときに機能する有料の手段
3つ目が、インスタグラムの広告です。
広告は、費用を払うことで特定のエリア・年代・興味関心を持つ人に届けられる仕組みです。フォロワーがゼロの状態でも、ターゲットに設定した層にリーチできます。投稿やリールとは根本的に異なる、有料の手段です。
私たちエフツーが主催する合同リフォーム相談会「ひろしまリフォームフェス」では、集客の多くがインスタグラム広告経由になっています。イベントへの事前予約という明確なゴールがあるとき、インスタ広告は実際に機能する手段だと実感しています。
広告が効果を発揮しやすいのは、「期間が決まっている」「来てほしい場所や行動が明確」というケースです。逆に言うと、ゴールが曖昧なまま広告を出しても、費用に見合った結果は出にくいかもしれません。
⑤ 目的によって、使う手段は変わる
改めて整理すると、3つの手段はそれぞれ役割が違います。
- フィード投稿:既存のフォロワーとの関係を維持する手段
- リール動画:まだ知らない人に届き、会社のスタイルを伝える手段
- 広告:特定の期間・目的のために費用をかけてリーチする手段
「インスタを頑張りたい」と考えるとき、まず「何のためにやるのか」を整理することが先になります。新規のお客様に知ってほしいのか、今の関係者に情報を届けたいのか、イベントへの集客に使いたいのか。その目的によって、取り組む手段は変わります。
「インスタをやっているのに成果が出ない」という場合、手段の選び方がずれているケースがあるかもしれません。
📋 まとめ
- 「インスタを増やす」には投稿・リール・広告という3つの手段があり、仕組みも目的もまったく異なる
- フィード投稿はフォロワーとの関係維持に向いており、新規獲得には向かない
- リール動画はフォロワー以外にも届き、問い合わせ増加を狙う上で最も可能性がある手段
- 広告はゴールが明確なときに機能する。目的が曖昧なまま使っても効果は出にくい
- 「何のためにインスタを使うか」を先に整理することが、取り組みの出発点になる

この記事を書いた人
平原充明|株式会社エフツー 代表取締役
2010年創業。広島県を拠点にリフォーム会社・工務店専門のマーケティング支援を行う。リフォーム雑誌「HIROSHIMA REFORM」の編集長として15年間・21冊を発行し、450件以上の施工事例を取材。集客・情報発信の支援を現場の経験をもとに行っている。