今回もリフォーム産業フェア「失敗を恐れる20代が8割!若手の主体性を高めるための環境づくりとは?」のセミナーの続きです。
若手スタッフに対して、叱られ慣れていない、仕事よりプライベートを重視、言われたことしかやらない、競争意識が低い、上昇志向が弱い、ストレスに弱いといったイメージを持つ方は多いのではないでしょうか?
これは若者が育ってきた社会環境に大きく起因します。
そもそも現代の若者は「物事に明確な解がある」という前提で学生時代を過ごしてきました。分からないことはネットで検索をすれば答えが見つかる時代を過ごしています。
私を含む40代以上の方は、物事に明快な解がなかった時代を過ごしてきているので、「やってみないと分からない」という価値観を持っていますが、現代の若者はネットですぐに答えを見つけ、無駄なことをやろうとしない価値観を持っています。
いわゆる「タイパ重視」というものです。タイムスパフォーマンスの略ですね。
また、昔は情報量も少なかったため、上司・先輩の経験を部下・後輩が大切にする上下関係の強いタテ社会がありましたが、今はSNSを使って違う会社の人とも繋がりやすくなり、ヨコ社会が形成されています。
これにより、会社が全てではないという価値観を持つ若者が増えています。
かつては会社を家のような存在と考える人が多かったですが、最近では会社を乗り物という視点で捉え、乗り換え前提で考える人も増えているようです。
その一方、自分自身に対する成長意欲は高いようで、ノルマも厳しくなく、安定した会社であっても、スキルなどが身につかないと思えば、躊躇なく転職する傾向があるとのこと。ちなみにこのような企業のことを、ゆるブラック企業と呼ぶそうです。
まとめると、今の若者は「明快な解がある」という前提で育ってきたのと、成長意欲は高いので、上司が指示を出す際に明確な内容であればより良い成果が出せる可能性があると言えます。
セミナー講師が、自社の若手スタッフに課したテレアポ業務の例をご紹介します。
まず、テレアポを行うにあたり、アタックリスト(100件)やトークスクリプト(台本)も準備して、ロールプレイを行いました。
講師としては、ここまで準備をしたのだからどんどん電話をかけてくれるだろうと思っていたのですが、若手スタッフの腰は重かったようです。
1本電話をかけて断られると、なかなか次の電話をかけなかったとのこと。
そこで、若手スタッフに話を聴くと、「台本に書いていない反応が返ってきたら、どうして良いか分からない」ということで戸惑っていたようです。
そこで、「テレアポは台本通りに行かないことが多く、正解がありません。やりながら、解を見つけていく仕事です」と説明をしたところ、若手スタッフの動きが変わったとのこと。
昔であれば、「100本テレアポを行っておけよ」という指示で終わっていたと思うので、「今の若者にはここまで説明をしないといけないのか?」と感じる方もいるかもしれません。
ただ、裏を返せば、ここまで説明をすると若者でもそれなりの成果を挙げられるとも言えます。
若手スタッフの動きに悩んでいる方は、一旦ご自身の視点を変えてみるのも良いと思います。
タイパについての説明は下記をご覧ください。
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