日本はエネルギー資源を輸入に頼っていましたが、脱資源輸入国への道を進もうとしています。
6月19日に、西村経済産業大臣は日本近海の次世代資源として期待されているメタンハイドレートの具体的な開発計画を、23年度内に策定する方針を表明しました。(中国新聞の記事はこちら)
次世代のエネルギー資源として注目されている「メタンハイドレート」は、天然ガスの主成分でエネルギー資源である「メタンガス」が水分子と結びつくことでできた、氷状の物質です。火を近づけると燃えるため、「燃える氷」とも呼ばれます。
メタンハイドレート1㎥から取り出すことのできるメタンガスは、約160㎥。小さな体積からたくさんのエネルギーを生み出すことが可能です。その一方で、メタンハイドレートを燃やした場合に排出されるCO2は、石炭や石油を燃やすよりも30%ほど少ないことも特徴のひとつです。こうした特徴から、石炭や石油に代わる次世代エネルギー資源として期待されています。(経済産業省のHPより参照)
メタンハイドレートは、日本近海の海底に、天然ガスの使用量に換算して日本での使用量100年分に相当する量があるとされています。
天然ガスの輸送は2種類あり、一つはパイプラインで直接輸送する方法。もうひとつはLNGに加工して輸送する方法で、液化することで気体に比べて体積が1/600まで減るため、大量輸送や貯蔵が可能となります。
日本は天然ガスの産出地とパイプラインでつながっていないため、LNGで輸入しています。
しかし、メタンハイドレートが日本で採取でき、天然ガスとして利用できるようになれば、天然ガスを輸入する必要もなくなります。また、逆に天然ガスを輸出することができるかもしれません。
こうなると、海外情勢によってエネルギー調達に苦労することもありませんので、とても素晴らしいものと言えます。
今回、西村経済産業大臣がメタンハイドレートの具体的な開発計画を行うことを表明しましたが、北見工業大学と三井海洋開発が共同でメタンハイドレートの採掘技術を研究しており、効率的に回収できる目途が立ったものと思われます。(NHKの記事はこちら)
この他、日本海沿岸の12府県でつくる「海洋エネルギー資源開発促進日本海連合」が開発促進を要望してきたことも重なっています。
経済産業省としては、2027年に民間での実用化を目指すことを目標としているようなので、今後の動きに注目していきたいと思います。
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